日本骨代謝学会

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ECTS 2021 レポート
岡田 寛之(東京大学医学系研究科附属疾患生命工学センター臨床医工学部門)

紹介演題 [1]
Using machine learning to automate image segmentation for analysis of in vitro osteoclast formation and bone resorption.

キーワード

機械学習, 画像解析, 破骨細胞

著者

Dept. of Comparative Biomedical Sciences, Royal Veterinary College, UK

サマリー&コメント

In vitro破骨細胞培養の画像評価の効率化を図るため、機械学習を利用した自動計測を試みた。

破骨細胞はTRAP染色像で感度良く抽出することができた。吸収窩の検出はマイクロCTを用いるとできた。著者らによると、75%時間節約につながった。

データの客観性を持たせるため、ヒトの肉眼所見だけに頼らない姿勢が重要である。本研究はヒトでもできる作業を検証しているにすぎない。ImageJでも機械学習のプラグインが利用可能であり、当たり前のように取り入れられるものと考えている。

紹介演題 [2]
Association between Trabecular Bone Score and Sleep patterns: findings from a cohort study

キーワード

睡眠, 海綿骨スコア, コホート研究

著者

Dept. of Internal Medicine and Dept. of Epidemiology, Erasmus MC University Medical Centre Rotterdam

サマリー&コメント

6,299名の高齢者コホートを対象として、高齢者の腰椎DXA海綿骨スコアと睡眠の質、睡眠時間の関連を調べた。年齢、性別、BMI、コレステロール値、DM、アルコール、喫煙、心疾患、不安、活動度などを含めて多変量線形回帰を行った結果、睡眠時間が短いと海綿骨スコアは下がることが分かった。

睡眠と骨密度の交絡因子として、不眠症治療薬や文化的背景、施設入所の有無などが考えられる。また高齢者の不眠治療薬は転倒・骨折のリスクになると考えられ、本研究の結果は解釈が難しいと思った。