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放射光位相コントラストCTによるラット皮質骨多孔性のin vivoイメージング

in vivo imaging of rat cortical bone porosity by synchrotron phase contrast micro computed tomography.
著者:Pratt IV, Belev G, Zhu N, et al :
雑誌:Phys Med Biol 60(1) : 211-232, 2015

論文サマリー

著者らは、カナダの放射光施設において、ラット皮質骨の多孔性を検出することを目的にin vivoイメージングを試みた。麻酔下の生体では拍動性の血流があること、放射線障害を避けるために低線量にする必要があることから、十分な画質を得るのは容易でない。著者らは、2.5 Gyまで線量を下げ、ボクセル解像度11.8 μmのin vivo CT画像を得て、摘出骨を用いた画像と比較した。経時的に、皮質骨リモデリングを観察するための撮影の基盤ができた。

推薦者コメント

皮質骨の骨リモデリングは、破骨細胞が吸収してできたトンネル(cutting cone)を骨芽細胞が埋めるBMU(basic multicellular unit)において起こる。本法が進歩すれば、BMUが経時的に進行していく「動き」を、生きた動物で、3次元的に高解像度で観察できるようになるだろう。(慶應義塾大学医学部細胞組織学・松尾 光一)