血清スクレロスチン濃度は高齢男性において椎体骨髄脂肪量と相関する
Circulating sclerostin associated with vertebral bone marrow fat in older men but not women.
著者: | Ma YH, Schwartz AV, Sigurdsson S, et al : |
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雑誌: | J Clin Endocrinol Metab 99 : E2584-E2590, 2014 |
論文サマリー
Sclerostinは骨形成を抑制するが、その血中濃度は高骨密度と関連する。一方、骨髄脂肪量は骨粗鬆症と相関するが、骨細胞の活性化と骨髄脂肪量の関連については不明点が多い。著者らは、男性115名、女性134名(平均79歳、BMI 27.7)を横断的に解析し、血清sclerostin濃度は、[1]男性において骨髄脂肪量および総体脂肪量と正相関すること、[2]両性において大腿骨近位部皮質骨・海綿骨骨密度および体重と正相関すること、を示した。
推薦者コメント
従来の検討とも合わせて、骨髄脂肪量の規定因子は単一ではなく複数あると考えられる。実際、骨形成シグナルと骨髄脂肪量の関係も一部逆説的である。Wntシグナルが間葉系幹細胞のcell fateを決定することは間違いないが、骨髄脂肪量の規定に関しては、加齢や力学負荷、酸化ストレスなどの関与も大きいと思われる。(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部生体情報内科学 講師・遠藤 逸朗)