日本骨代謝学会

The Japanese Society for Bone and Mineral Reserch

入会・変更手続
The Japanese Society for Bone and Mineral Reserch

Event/イベント情報

Book/関連書籍のご案内

member/会員ページ

Brave heart

TOP > Hot paper > 竹下 淳

骨細胞が産生するRANKLはカルシウム欠乏によって惹起される骨吸収の主要なメディエーターである

Osteocyte-derived RANKL is a critical mediator of the increased bone resorption caused by dietary calcium deficiency.
著者:Xiong J et al.
雑誌:Bone 66:146-154 2014
  • 骨細胞
  • RANKL
  • 骨吸収

論文サマリー

副甲状腺ホルモン(PTH)は骨の細胞に作用しRANKL遺伝子の発現を上昇することで骨吸収を促進することが知られているが、RANKLを産生する細胞は特定されてなかった。骨細胞特異的RANKL欠損マウスにカルシウム欠乏食を与えることでPTH産生を誘導すると骨におけるRANKLの発現上昇、破骨細胞数の増加、及び骨量減少が消失することから、続発性副甲状腺機能亢進症におけるPTHの上昇による骨量減少には骨細胞が産生するRANKLが深く関与することが示された。

推薦者コメント

Dmp1-creマウスを用いて骨細胞でRANKLを欠損したマウスをカルシウム欠乏状態にすることで続発性副甲状腺機能亢進症を誘導し、特に皮質骨の変化をモニターすることで骨細胞由来のRANKLの関与を証明した興味深い論文である。(国立長寿医療研究センター・竹下 淳)