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部位特異的デリバリーシステムを用いたセマフォリン4Dの発現抑制による骨形成誘導

Anabolic Bone Formation Via a Site Specific Bone Targeting Delivery System by Interfering with Semaphorin 4D Expression.
著者:Zhang Y, Wei L, Miron RJ, Shi B, Bian Z.
雑誌:J Bone Miner Res. 2014 Aug 4. doi: 10.1002/jbmr.2322.
  • ドラックデリバリーシステム
  • 破骨細胞
  • Sema4D

論文サマリー

破骨細胞から分泌されるSema4Dは、骨芽細胞の分化を抑制することが知られている(Nat Med, 17, 1473-1480, 2011)。破骨細胞においてSema4Dの発現をノックダウンするため、D-Asp8-HPMAポリマーにSema4Dに対するshRNAを結合し、卵巣摘出モデルマウスに投与した。破骨細胞においてSema4Dをノックダウンすると、骨形成が亢進し、卵巣摘出による骨量減少が抑制された。

推薦者コメント

(Asp-Ser-Ser)6-リポソームは、骨形成部位にsiRNAをデリバリーすることが示されている(Nat Med 19, 307-314, 2012)。本論文では、破骨細胞を標的とした新たなドラックデリバリーシステムの可能性を示している。D-Asp8-HPMAポリマーとshRNAの結合方法の詳細な記述と他の骨量減少モデルでの検証が望まれる。(松本歯科大学総合歯科医学研究所硬組織解析学・小林 泰浩)