過剰なtransforming growth factor-βシグナリングは骨形成不全症に共通の機構である
Excessive transforming growth factor-β signaling is a common mechanism in osteogenesis imperfecta.
| 著者： | Grafe I, Yang T, Alexander S, Homan EP, Lietman C, Jiang MM, Bertin T, Munivez E, Chen Y, Dawson B, Ishikawa Y, Weis MA, Sampath TK, Ambrose C, Eyre D, Bachinger HP, Lee B. |
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| 雑誌： | Nat Med. 2014 Jun;20(6):670-5. |
- TGF-β
- OI
論文サマリー
本論文は、COL1A2変異型優性遺伝性骨形成不全症（OI）とCRTAP変異型劣性遺伝性OIのマウスにおける骨脆性病態の類似性に着目し、両OI成獣モデルの骨格においてTGF-β標的遺伝子の発現上昇、Smad2の活性化、およびTGF-βレポーター活性の増加を示した。さらに、pan-TGF-β中和抗体投与による骨量回復を見出し、TGF-βシグナリングの過剰がOIに共通する発病機序であると示した。
推薦者コメント
現在、OIの治療法は主に骨吸収抑制薬を用いた治療に限られている。しかし、骨形成に関与するTGF-βの作用を中和抗体投与で抑制することによってOIが改善するならばOIの治療法の選択肢が広がる。（明海大学歯学部口腔解剖学分野・林田 千代美・羽毛田 慈之）