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破骨細胞特異的カテプシンK遺伝子欠損はS1P依存的骨形成を促進する

Osteoclast-specific cathepsin K deletion stimulates S1P-dependent bone formation.
著者:Lotinun S, Kiviranta R, Matsubara T, Alzate JA, Neff L, Lüth A, Koskivirta I, Kleuser B, Vacher J, Vuorio E, Horne WC, Baron R.
雑誌:J Clin Invest. 2013 Feb 1;123(2):666-81.
  • カテプシンK
  • s1p

論文サマリー

破骨細胞(OC)または骨芽細胞(OB)特異的Ctsk欠損マウスを作製し、前者が骨硬化症を呈した。In vitroでは、Ctsk欠損OCのS1P産生増加と、S1PによるOBの骨形成活性促進作用が示された。またOC特異的Ctsk欠損マウス由来OBのRANKL産生が増加し、これは補足的にOC数を増加させる作用と考えられた。本研究からOCのCtsk抑制を介したS1Pの増加が骨形成を促進することが見出された。

推薦者コメント

骨形成が一部、破骨細胞系細胞により調節されることをin vivoで示し、in vitro研究からも、CTSK抑制を介した破骨細胞活性操作療法による骨形成増加の可能性を示した重要な知見である。(明海大学歯学部口腔解剖学分野・林田千代美,羽毛田慈之)